仕事で上を目指したくない、出世する気はない。
それは「改善するべきこと」なのでしょうか。大切なのは、無理に向上心のある自分になることではなく、「私はこれを選ぶ」と自分で決められること。
「私は何を大切にして生きたい?」を中心に、自分の人生について考えてみませんか?

パートナーシップを入り口に、
「私はどう生きたいか」を取り戻す
パートナーシップ コンサルタント
竹内えつこです。
今日は『ココロノマルシェ』に届いたお悩みにお答えします!
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職場でどうしたらいいかわかりません。
うまく伝えられないんですが、悩みを聞いてほしいです。
自分の困った内面について改善したいです。私は子どもの頃から向上心が少なく、わりと平均であればいいと思ってきました。特技もなく、成績も普通くらいでした。仕事でも出世欲もなく十数年きました。案の定それなりの位置です。
特に仕事にやりがいは求めてなく、ただ生きる為にお金が入ればいい、土日祝は休みがいいという選択基準。だからか周りや、これまでの上司との面談でも必ず言われるのは「自己評価が低い」とよく言われます。
事務職なのもあり、与えられた事はしますが、自らやりましょうか?と前にでて目立つのは嫌いです。でもなぜか変な責任感発動して主張してしまう時はあります。これまでは歳が近い女性と仕事をしてきて、さぼる人でそれを言えず我慢したり、女性特有のマウントを取られたり散々でした。今となればそれを周りもわかっていて私を守ってくれる人もいたので、案外居心地がよかったのかもしれません。
数年前その人が異動になり、私1人で業務をこなす期間があり大変でした。また上司が定年を迎え、その後継として私にどう?と言ってくれる人もいましたが自信の低さが発動。「私なんて」となりました。
それならと今年新たに元営業の年下男性が私と同じ仕事をする事になりました。
ゆくゆくは上司の後任にというポジで。
初めはラッキーと思ってたがここで問題発生。
元々その男性が鼻につく言動があったりするからか…上から目線という感じがあるというか…も一つ上の上司と面談で不満を話すと、「じゃ後任受けとけばよかったのに。
そりゃ今から後輩がどんどん抜いていったりするからしんどいよ」と言われ、そういう自信ない気持ちもわかるから頑張るか、このままでいいと割り切るかと言われてしまいました。
私は後任を断りましたが、どこかでずっと私がこの部署を守ってきた!という気持ちがあり、内心「私」と思っているんだと思います。でもやりたくはないのも本音で、別に上になりたくない、責任をとるのも嫌と矛盾してると自覚しています。この心の葛藤で会社に行くのが嫌になってます。どうにか良くしていく道筋が心理学からみてあるとするなら、教えていただきたいと思いました。
ニコさん
仕事にやりがいを求めなくてもいい
ニコさん、ご相談ありがとうございます。
ご相談を読んで私は、「向上心が少ない自分を改善しなければ」と思わなくてもいいのではないかなと思いました。
ニコさんは、ご自身について、
>私は子どもの頃から向上心が少なく、わりと平均であればいいと思ってきました。
と書いてくださっています。
でも、仕事で上を目指したいと思わないことや、出世したいと思わないことは、本当に「改善しなければならないこと」なのでしょうか。
今日はそこから一緒に考えていきたいと思います。
>特に仕事にやりがいは求めてなく、ただ生きる為にお金が入ればいい、土日祝は休みがいいという選択基準。
私は、これも全然アリだと思います。
仕事は生活の中で大きな時間を占めていますよね。
だからこそ、
「仕事にはやりがいを持つべき」
「成長し続けるべき」
「もっと上を目指すべき」
と思ってしまうことがあります。
でも、誰もが仕事を人生の中心に置かなければならないわけではありません。
仕事は生活するためのお金を得る場所。
その代わり、家族との時間や趣味、好きなこと、自分の時間を大切にする。
そんな人生があってもいいですよね。
ですから、まずは「向上心がない私はダメ」という前提を、一度外してみてもいいのではないでしょうか。
「上には立ちたくない。でも認めてほしい」は矛盾ではない
今回、ニコさんが会社に行くことまで嫌になってしまった大きなきっかけは、年下の男性が同じ仕事をするようになり、ゆくゆくは上司の後任になるという状況ですよね。
>私は後任を断りましたが、どこかでずっと私がこの部署を守ってきた!という気持ちがあり、内心「私」と思っているんだと思います。でもやりたくはないのも本音で、別に上になりたくない、責任をとるのも嫌と矛盾してると自覚しています。
私は、これは必ずしも矛盾しているとは思いません。
「上司になりたい」という気持ちと、「これまで頑張ってきた私を認めてほしい」という気持ちは、別のものだからです。
ニコさんは、長い間同じ部署で仕事をしてきました。
一緒に働いていた方が異動してからは、頑張って一人で業務をこなしていた時期もあったのですよね。
だからこそ、
「私がこの部署を守ってきた」
という気持ちがあるのは、とても自然なことだと思います。
そこへ後からやってきた年下の男性が、将来の後任候補として扱われる。
そうなれば、
「じゃあ、今までやってきた私は何だったの?」
という気持ちが出てきても不思議ではありません。
ニコさんが本当に欲しかったのは「上司というポジション」ではなく、
これまで自分がしてきたことや、自分の存在価値を認めてもらうこと
だったのかもしれませんね。
「自信のなさ」の原因
もうひとつ、少し踏み込んで考えてみたいことがあります。
>与えられた事はしますが、自らやりましょうか?と前にでて目立つのは嫌いです。
>「私なんて」となりました。
そして、周囲からも「自己評価が低い」と言われてきたのですよね。
もしかするとニコさんは、本当に向上心がないというよりも、
「欲しい」と言わないことで、自分を守ってきた部分もあるのかもしれません。
「平均でいい」
「目立ちたくない」
「私なんて」
そう思っていれば、前に出なくて済みます。
手を挙げなければ、失敗することもありません。
挑戦しなければ、「やっぱり私にはできなかった」と傷つくこともありません。
競争に参加しなければ、誰かに負けることもありません。
もちろん、これはニコさんのお話を伺ってみなければ分からないことです。
ただ、もし心当たりがあるのなら、
「どうして私は『欲しい』と言わなくなったんだろう?」
「いつから前に出ることを避けるようになったんだろう?」
「挑戦することの何が怖いんだろう?」
そんなふうに、自信のなさの根っこを見ていくことも大切だと思います。
そもそも、自己評価の低さや「私なんて」という感覚は、生まれつきの性格だけで決まるものではありません。
例えば子どもの頃に、
「もっと頑張りなさい」と言われることが多かった
兄弟姉妹や友達と比較されることが多かった
自分の意見を言ったら否定された
失敗したときに強く責められた
目立ったことで嫌な思いをした
そんな経験が重なると、
「前に出ない方が安全」
「期待しない方が傷つかない」
「欲しいと言わない方がいい」
という感覚を身につけることがあります。
また、もともと競争が好きではない人もいますが、過去に比較されて傷ついた経験などから、競争そのものを避けるようになることもあります。
ですから、
「どうして私は向上心がないんだろう?」
と自分を責めるのではなく、
「私はどうして、自分を前に出さないようになったんだろう?」
と考えてみると、これまでとは違ったものが見えてくるかもしれません。
もしかするとそこには、「私」を主張したことで傷ついた経験や、自分に自信を持てなくなった何かがあるのかもしれません。
そして、その原因と向き合っていくことで、「私なんて」と自分を小さくするのではなく、自分が本当に欲しいものを選べるようになっていきます。
「ライフワーク」を探すために
そして私は、ニコさんにぜひ考えてみてほしいことがあります。
それは、
「私は、何をしているときに幸せなんだろう?」
ということです。
仕事でなくても構いません。
時間を忘れてしまうこと
夢中になれること
やってみたいと思うこと
考えるだけで少しワクワクすること
「これが好き」と思えること
そういうものを探してみてほしいと思います。
これはつまり、「ライフワーク」です。
私は「ライフワーク」という言葉を、必ずしも仕事や生活の為にお金を稼ぐことという意味では使っていません。
「私はこれを大切にして生きていきたい」と思えるもの。
それが「ライフワーク」です。
それが自分の中にあると、仕事との付き合い方も変わってきます。
仕事は生活するためのお金を得る場所
そこでは無理に一番にならなくてもいい
出世しなくてもいい
仕事以外に大切にしたい世界があるのなら、それもひとつの生き方だと思います。
でも、ニコさんが今のように
「私なんて」
「今さら」
「私には無理」
と、遠慮してしまうのだとしたら、何か本当に心を動かされるものに出会ったときにそれを選べなくなってしまうかもしれません。
それはすごくもったいないですよね。
だからこそ、自信のなさと向き合うことにも意味があるのだと思います。
「私なんて」ではなく「私はこれを選ぶ」へ
ニコさんが目指すのは、無理やり向上心のある人になることではないと思います。
「私なんてできないから選ばない」ではなく、「私はこれを選ぶ」と言えるようになることではないでしょうか。
「私は管理職にはならない」
それも、自分で選んだのであれば立派な選択です。
そして、上に立つことや責任者になることだけが、仕事で価値を発揮する方法ではありません。
周りの人に気を配る
誰かをサポートする
長年の経験を活かす
与えられた仕事を着実に仕上げる
その場がうまく回るように支える
そういう人も、組織には必要です。
ニコさん自身が、
「私はこの会社で、こういう役割を担っていこう」
と自分の立ち位置に納得できるようになれば、年下の男性がどんなポジションになったとしても、それがそのまま「私は劣っている」という話ではなくなっていくと思います。
そして、仕事以外にも、
「私はこれが好き」
「私はこれを大切にしたい」
「私はこんな人生を生きたい」
というものを持てるようになると、会社の中での評価やポジションだけで、自分の価値を測らなくてもよくなります。
今回の葛藤は、もしかするとニコさんが、
「私は本当はどう生きたいんだろう?」
と考え始めるタイミングなのかもしれません。
もし、
「自分が何をしたいのか分からない」
「考えても『私なんて』が出てきてしまう」
「どうしてこんなに自信がないのか、自分でも分からない」
という状態なら、一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。
カウンセリングで、今起きている職場の問題だけではなく、
「なぜ私は自分を低く見積もってしまうのか」
「なぜ欲しいものに手を伸ばすことを遠慮してしまうのか」
「私は本当は何を大切にして生きたいのか」
というところまで、一緒に整理していきましょう。
無理に「向上心のある自分」に変わる必要はありません。
今までの自分を否定して作り変えるのではなく、自分が本当に望んでいるものを知り、自分の人生を自分で選べるようになっていく。
そのために自分の心と向き合ってみたいと思われたら、ぜひカウンセリングをご利用くださいね。
竹内えつこでした。
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