女性上司が怖くてパニックになってしまう…。
その背景には、幼少期のお母さんとの関係や「投影」が影響している可能性があります。
怒られる怖さの正体や、自己否定とのつながり、心を守りながら人と関わるヒントを心理学的な視点から解説します。

パートナーシップを入り口に、
「私はどう生きたいか」を取り戻す
パートナーシップ コンサルタント
竹内えつこです。
今日は『ココロノマルシェ』に届いたお悩みにお答えします!
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女性特有の怒り方にとても苦手意識があります
30代女性です。
私はこれまで何度か転職していて、いずれの場においても上司は女性でした。
現職の女性上司に限らず、いつも少なからず彼女たちに対して恐怖心を抱きます。うまくできなかった際に、なぜ指示通りにできないのか、期日に間に合わないのであればなぜ事前に相談しないのか、と(社会人としてできて当然なので指摘されるのもこうして書くのも恥ずかしいのですが)”詰められる”とパニックになってしまいます。
冷静に振り返ればゴールや求められてる完成形のイメージがわいていなかったり、どこまで自分で考えどれくらいは他人に頼ってよいのかのさじ加減がわからず時間が過ぎてしまうなどといった理由になります。何を申し上げたいのかというと、女性特有の怒り方にとても苦手意識があります。
男性に指摘を受けることは少ないので比較が難しいのですが、父や年上の同僚に叱られた時とは違う緊張感があるように思います。自己分析すると、母が私に怒る時を彷彿させるのだと思います。
激しい口調で怒られる、「なぜできないんだ!」と責められているように感じ寄り添ってもらっている感覚に乏しかった幼少期。
私は算数がとても苦手な小学生で、母と家で宿題をするときにあまりにも解けなくて母がため息をついたり「なんでこんな問題も解けないの、悔しくないの?」と言われた記憶がいまだに鮮明です。
母は優等生だったので問題が解けない人の心理がわからなかったり、自分の娘の理解力の低さに不安を感じていたのだと思います。
怒りを爆発させれば、そのあとは案外ケロッとしていることが最近わかってきました。前は母がすることを何でも受け入れてきましたが、最近は素直に彼女の嫌なところを認められるようになってきました。
彼女なりのリズムやこだわりを邪魔されると感じると怒るのですが、そんなことは知ったこっちゃない、私はあなたのその言い方が嫌です、と言えるようになってきました。
少しずつ境界線を張れるようになってきたのだと思います。
娘の私から見ても美人で賢く、稼ぐ力があり思いやりもある母はほぼ完ぺきな人間で、彼女こそが正しい、という思い込みがどこかにあるのだと思います。
最近はそこを自覚し、母は母、私は私の魅力があると自分に伝えてるようにしています。話は戻りますが、私は一人っ子で、母はいろいろな不安があって私に感情のまま怒りをぶつけたり叱る態度をとっていた、怒るから私のことが嫌いなわけではない、と頭ではわかっているのですが、現状、上司たちに自分の母を重ねてプチパニックになり、仕事に支障が出ることがあり困っています。
苦手な上司とうまく付き合っていき、ミスをして指摘を受けた際にも心を平静に保つにはどうしたらよいでしょうか。
PFさん
投影とは
PFさん、ご相談ありがとうございます。
文章を読ませていただいて、とても丁寧にご自身を分析されている方だなぁと感じました。
そして同時に、これまでかなり緊張感の中で頑張ってこられたのだろうな、とも感じました。
>うまくできなかった際に、なぜ指示通りにできないのか、期日に間に合わないのであればなぜ事前に相談しないのか、と”詰められる”とパニックになってしまいます。
女性上司に指摘されると、頭が真っ白になる。
「なんでできないの?」という圧を感じると、急に冷静さを失ってしまう。
これは単なる「仕事の能力」の問題ではなく、心が過去の記憶を反応させている状態なのだと思います。
心理学では、過去の感情やイメージを、今目の前の相手に重ねてしまうことを「投影」と言います。
>自己分析すると、母が私に怒る時を彷彿させるのだと思います。
ご自身でも書いてくださっていますが、PFさんの場合、
・女性上司
・怒られる
・責められる
・理解してもらえない
・圧を感じる
こうした状況が、幼少期のお母さんとの記憶を刺激しているのだと思います。
だから今、上司に怒られているようで、実際には「お母さんに怒られている感覚」が蘇っているのだと思います。
すると身体は、
「また責められる」
「否定される」
「見捨てられる」
という恐怖モードに入ります。
だからパニックになるんです。
これは弱いからでも、社会人失格だからでもありません。
心が過去の防衛反応を起こしているだけなんです。
「お母さん=正しい」の世界
>娘の私から見ても美人で賢く、稼ぐ力があり思いやりもある母はほぼ完ぺきな人間で、彼女こそが正しい、という思い込みがどこかにあるのだと思います。
私はここがとても大事だと思いました。
子どもにとって母親は「世界」です。
特にPFさんは一人っ子ということもあり、お母さんの価値観や感情の影響を強く受けやすかったのだと思います。
すると、
「怒られる=私が悪い」
「できない私はダメ」
「母が正しい」
「私は間違っている」
という構造ができやすくなります。
でも今のPFさんは、そこから少しずつ抜け始めていますよね。
>彼女なりのリズムやこだわりを邪魔されると感じると怒るのですが、そんなことは知ったこっちゃない、私はあなたのその言い方が嫌です、と言えるようになってきました。
これ、ものすごく大きな変化だと思います。
これは単なる反抗ではなく、「境界線」ができ始めているということだからです。
投影を取り戻す
今のPFさんは女性上司にお母さんを投影している状態なので、投影を取り戻す必要があると思います。
投影を取り戻すとは、
「目の前の相手」と
「過去の母」を分けること。
つまり、
「この上司は母ではない」
と認識し直していくことです。
もちろん、女性上司の中には実際に威圧的な人もいます。
でも、今のPFさんは必要以上に怖くなっている可能性があります。
なぜなら、相手の怒りに、過去のお母さんのイメージが上乗せされているからです。
だからまずは、
「私は今、上司そのものより、上司を通じて過去のお母さんを見ているのかもしれない」
と気づくこと。
これがとても大切です。
怒っている人を見るときの視点
ここで少し視点を変えてみましょう。
怒っている人を見ると、
私たちはつい
「私は責められている」
「私はダメなんだ」
と思いやすいと思います。
でも実際には、怒っている人は、その人自身の不安や焦りを抱えていることも多いんです。
例えば上司なら、
・納期へのプレッシャー
・責任
・評価への不安
・余裕のなさ
などですね。
つまり、相手も相手で、自分の感情を処理できずに怒っていることがある。
これは、PFさんがお母さんについて
>母は優等生だったので問題が解けない人の心理がわからなかったり、自分の娘の理解力の低さに不安を感じていたのだと思います。
>怒りを爆発させれば、そのあとは案外ケロッとしていることが最近わかってきました。
このように理解できるようになってきた感覚にも近いと思います。
つまり、怒りは、「相手の問題」である部分も大きいんです。
実は「自分で自分を責めている」ことも多い
そしてもう一つ大事なのがここです。
投影が強い時って、実は自分自身が自分を責めていることが多いんです。
例えばPFさんの中にも、
「ちゃんとできなきゃ」
「迷惑をかけちゃダメ」
「察しなきゃ」
「怒られないようにしなきゃ」
という気持ちがかなり強いのではないでしょうか。
つまり、上司が怒る前から自分で自分を責めている状態なんです。
だから相手の言葉が、より刺さってしまう。
まず必要なのは、「できない自分」に対する攻撃を少し緩めることだと思います。
>どこまで自分で考えどれくらいは他人に頼ってよいのかのさじ加減がわからず時間が過ぎてしまうなどといった理由になります。
誰でも怖い人には近づきたくないですよね・・・
だから、
怖い
↓
聞けない
↓
ひとりで抱える
↓
分からなくなる
↓
時間が過ぎる
↓
怒られる
↓
さらに怖くなる
というループになりやすいんです。
なので、
これは単純に「もっと早く相談しましょう」だけでは、なかなか解決しにくい問題だと思います。
PFさんの中では、怒られることが、
「危険」
「恐怖」
「否定」
「見捨てられる」
に近いレベルで結びついている感じがあります。
だから、相談すること自体が、かなり勇気のいる行為になってしまうんだと思います。
なので最初から、
「上手に相談しよう」
「ちゃんと説明しよう」
を目指さなくていいと思います。
例えば、
「確認したいことがあります」
だけ送る。
「途中ですが見てもらえますか?」
だけ言う。
まず必要なのは、怒られずに頼れた小さい成功体験を増やすことです。
PFさんはきっと、
「分からないと言ったら呆れられる」
「迷惑をかける」
「ちゃんとしてないと思われる」
という怖れも強いのだと思います。
でも実際には上司側からすると、ギリギリまで抱え込まれる方が困る
というケースもかなり多いんですよね。
もちろん、威圧的な上司は怖いです。
でも、
「相談=怒られる」
という思い込みが強くなると、どんどん孤立しやすくなってしまう。
だからPFさんに必要なのは、完璧な相談力ではなく、
「怖いけど少し出す」
という練習なのだと思います。
インナーチャイルドを癒すこと
そして根本的には、「怒られて怖かった子どもの自分」を癒していくことも大切です。
>激しい口調で怒られる、「なぜできないんだ!」と責められているように感じ寄り添ってもらっている感覚に乏しかった幼少期。
>私は算数がとても苦手な小学生で、母と家で宿題をするときにあまりにも解けなくて母がため息をついたり「なんでこんな問題も解けないの、悔しくないの?」と言われた記憶がいまだに鮮明です。
本当はPFさん、怖かったんですよね。
分からない。
できない。
でも助けてって言えない。
それなのに責められる。
小さなPFさんは、ずっと緊張していたのだと思います。
だから今必要なのは、
「ちゃんとしなきゃ」ではなく、
「怖かったよね」
「頑張ってたよね」
と、自分に寄り添ってあげることだと思います。
私が提供しているヒプノセラピーでは、子どもの頃のイメージを見ることで、
当時の感情を解放したり、当時の自分の気持ちに寄り添ったりすることができます。
頭では
「母は悪気があったわけじゃない」と分かっていても、
身体の反応や怖さだけは、なかなか自分ひとりでは変えられないこともあるんですよね。
だからこそ、過去の感情を整理しながら、
・なぜこんなに怖くなるのか
・どこで自己否定が強くなったのか
・本当はどんな気持ちを我慢していたのか
を、一緒に見ていくことが大切になります。
インナーチャイルドを癒すことで、子どもの立場ではなく、対等な女性としてお母さんを見ることができるようになります。
そしてその結果、女上司にお母さんを投影することがなくなってくると思います。
サブモダリティを変える
そして最後に対処療法的になりますが、心理療法的なアプローチとして、
「頭の中のイメージ」を変える方法もあるのでお伝えしておきますね。
例えば、目の前の女上司が怒っている時
・声を小さくする
・遠くに置く
・白黒にする
・漫画みたいにする
など、脳内イメージを変えていく方法です。
これはNLPなどでも使われる手法ですが、意外と身体反応が変わります。
脳はイメージにかなり影響を受けるからです。
「頭では分かっているのに、怖さだけ消えない」
そんな時は、ひとりで頑張って変えようとしなくても大丈夫です。
過去の感情を整理しながら、少しずつ「今の相手」と「過去」を切り分けていくことで、
人との関わり方は変わっていきます。
よければ一度カウンセリングでご相談くださいね。
竹内えつこでした。
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